4月1日(木)
高尾山のフィールド散策(観察時期:3月27日)
ハナネコノメ
山地の渓流沿いの岩場や湿り気のある林のふちに生える多年草(複数年のあいだ育成する植物)。地味な花が多いネコノメソウの仲間のなかで、ひときわ美しい花を咲かせることから、その名が付けられた。まっすぐにのびる茎の先に、直径5ミリほどの小さな花を2~3個つける。花びらはないが、白くまるみのある4枚の萼(がく:花の外側にある、葉の変化した器官)が花びらのように上を向いて開いている。その内側からは、先端が紅色をした8本の雄しべが顔を出し、白と赤のコントラストがよく目立つ。葉はまるみのある扇形で、長さは約5~8ミリ。色は暗い緑色で、ふちににぶい鋸歯(きょし:葉のふちにあるノコギリの歯のようなギザギザ)がある。花が終わると、根もとから茎を四方にのばしてふえていく。茎にはまばらに毛が生えている。

ヤマルリソウ
山地の沢沿いの湿ったところに生える多年草(複数年のあいだ育成する植物)。高尾山では崩れそうな土手の斜面に多く見られる。花のつく茎が地面をはうようにのび、大きな株をつくる。その先に小さな花をたくさんつけるので、背丈は小さいがよく目立つ。花の直径は1センチほどで、花びらは5つに裂ける。はじめは淡い青色をしているが、ピークを過ぎるとだんだん紫色に変わっていく。葉や茎には、白い毛が生えている。長さ約12~15センチはある大きめの根生葉(こんせいよう:茎の根もと近くから生える葉)がたくさん出て、放射状に広がる。靴べらのような形で、ふちはやや波打つ。茎を抱くようにつく葉は、上にいくほど小さくなる。花が終わると、長いつるをのばし新しい株をつくる。

ショウジョウバカマ
多年草。北海道〜九州の山地の谷沿いや林野の湿ったところに生える。根生葉は多数ロゼット状につき、倒披針形で長さ5〜20cm、しばしば葉先に小苗ができる。花茎は高さ10〜30cm、鱗片葉が数個つく。茎頂に短縮した総状に数個の花を横向きにつける。花は雌性期から雄性期に移る。花披片は淡紅色〜濃紅紫色、まれに白色で、長さ1〜1.5cm、基部はややふくらみ、花後も緑色になって残る。雄しべは6個、花糸は花被片と同長かやや長い。葯は紅紫色。花茎は果期に伸長して高さ50〜60cmに達する。さく果は3つに深くくびれる。内側中央の縫合線から2裂する。種子は線形で両端に糸状の付属体がつく。花期は4〜5月。

レンプクソウ
湿り気のある林内などに群生し、茎の高さは8~17センチ。茎頂の花柄に、直径4~6ミリの黄緑色の
花を5個かたまってつける。花は頂部に1個(4裂)それを取り巻くように横向きに4個(5裂)つける。
根出葉は2回3出複葉、小葉は羽状に中裂する。茎葉は小さく、一対が対生する。
和名の連福は、福寿草につながるという意味。この花の根が福寿草にからんでつながっているのを
見た人が名付けたという。別名をゴリンバナといい、花が5個集まってつくことによる。
花期:4~5月 分布:北海道、本州(近畿地方以北)

ミヤマハコベ
多年草。北海道西南部〜九州の山地谷沿いの湿地生える。茎は地をはい、上部は斜上し20〜40cm。2列の毛がある(南々社「広島の山野草」では1列の毛となっている。)。葉は黄緑色で対生し、広卵形で長さ1〜3.5cm。基部はやや心形。表面は無毛。裏面脈上に微毛がある。上部葉腋から有毛の柄をだし、直径1〜1.5cmの白花を開く。花弁5個は深く切れ込み、10弁に見える。花期は5〜7月。

ヒトリシズカ
多年草。北海道〜九州の山野の林内や草地に生える。高さ10〜30cm。茎は直立し、はじめ赤紫色を帯びるものが多い。茎の下部の節には膜質の鱗片状の葉がつく。上部には2対の葉が十字形に対生するが、節間がごく短いので、4個の葉が輪生しているように見える。葉は光沢のある濃緑色で、長さ6〜10cmの楕円形〜卵状楕円形。先は短く急にとがり、縁には鋭い鋸歯がある。葉がのびきる前に葉の中心から白い花穂を1個(まれに2個)のばす。花には花弁も萼もなく、雌しべ1個と子房の横腹に雄しべ3個がつく。雄しべの花糸は白色でよく目立つ。外側の2個の雄しべは基部の外側に黄色の葯があり、中央の雄しべには葯がない。果実は核果で長さ2.5〜3mmのゆがんだ倒卵形。花期は4〜5月。

イチヤクソウ新芽
常緑多年草。北海道〜九州の林内に生える。葉は根ぎわに集まってつき、長い柄があり、円形または広楕円形で長さ3〜6cm、幅2〜4cm、細かい鋸歯がある。葉の間から20cmほどの花茎を立て、上部に2〜10個の白花をつける。花冠は直径約1.3cmで、深く5裂する。雄しべは10個、雌しべは湾曲する。果実は直径6〜7mmの扁球形のさく果。花期は6〜7月。

マルバコンロンソウ
山地の木陰の湿ったところに生える越年草(秋に発芽し越冬して翌年に花が咲く植物)。渓流沿いに多いヒロハコンロンソウと違い、林の中に生えている。葉の形が他種に比べて真円に近いのが名の由来である。アブラナ科のなかで、これほど丸い形のものは他にない。株全体に白くやわらかいうぶ毛が密集して生えているところが特徴で、同じコンロンソウの仲間と見分けときの目印になる。葉は羽状複葉(うじょうふくよう:葉柄に複数の小さな葉をつける葉の形状) で、小さな葉が5~7枚ひと組で短い柄(え)についている。ふちには丸みのある鋸歯(きょし:葉のふちにあるノコギリの歯のようなギザギザ)がある。花は白く、4枚の花びらが十字のように見える。直径は約6ミリで、茎の先にぱらぱらとつく。ちなみにコンロンとは、白い花を中国の崑崙山(こんろんさん)の雪にたとえたことによる。

ヒナノウスツボ蕾
多年草。関東地方以西〜九州。高さ0.4〜1mになる。葉は対生し、やや翼のある長さ1〜3cmの柄があり、卵状楕円形で長さ6〜11cm。茎の先の円錐花序にまばらに花をつける。花柄には腺毛が生える。花冠は暗紫色、長さ7〜9mm、雌しべが先熟。上唇は2裂し大きく、下唇は3裂し、下側の1片がそり返る。雄しべは4個、仮雄しべが1個ある。萼は深く5裂する。花期は7〜9月。

メギ蕾
和名は昔、茎や根を煎じて目薬にしたことに、別名は刺が多くて鳥が止まれないことに由来する。
幹はよく分枝し、縦溝と稜があり、葉が変形した長い刺がある。葉は長枝では互生し、短枝では束生し、長さ1~5㎝の倒卵形~楕円形、全縁。葉裏は白色を帯びる。花は散形に近い総状に2~4個が集まってつく。花は直径約6㎜の黄色の6弁花。花弁の基部に大きな黄色の蜜腺が2個ずつつく。雄しべ6個、葯の先に耳のように2個の付属体がある。雌しべは円筒形、柱頭は緑色、円盤形。萼片は3個ずつが2輪になり6個つく。内側の3個は花弁よりやや大きく同形で、外側の萼片は小さく、縁が紅色になる。さらにその外側に萼片とよく似た苞が2個つく。果実は卵形の液果、種子が2個入り、赤く熟す。種子は褐色、長さ約6㎜の片面が平らな卵形。

ハナネコノメ
山地の渓流沿いの岩場や湿り気のある林のふちに生える多年草(複数年のあいだ育成する植物)。地味な花が多いネコノメソウの仲間のなかで、ひときわ美しい花を咲かせることから、その名が付けられた。まっすぐにのびる茎の先に、直径5ミリほどの小さな花を2~3個つける。花びらはないが、白くまるみのある4枚の萼(がく:花の外側にある、葉の変化した器官)が花びらのように上を向いて開いている。その内側からは、先端が紅色をした8本の雄しべが顔を出し、白と赤のコントラストがよく目立つ。葉はまるみのある扇形で、長さは約5~8ミリ。色は暗い緑色で、ふちににぶい鋸歯(きょし:葉のふちにあるノコギリの歯のようなギザギザ)がある。花が終わると、根もとから茎を四方にのばしてふえていく。茎にはまばらに毛が生えている。

ヤマルリソウ
山地の沢沿いの湿ったところに生える多年草(複数年のあいだ育成する植物)。高尾山では崩れそうな土手の斜面に多く見られる。花のつく茎が地面をはうようにのび、大きな株をつくる。その先に小さな花をたくさんつけるので、背丈は小さいがよく目立つ。花の直径は1センチほどで、花びらは5つに裂ける。はじめは淡い青色をしているが、ピークを過ぎるとだんだん紫色に変わっていく。葉や茎には、白い毛が生えている。長さ約12~15センチはある大きめの根生葉(こんせいよう:茎の根もと近くから生える葉)がたくさん出て、放射状に広がる。靴べらのような形で、ふちはやや波打つ。茎を抱くようにつく葉は、上にいくほど小さくなる。花が終わると、長いつるをのばし新しい株をつくる。

ショウジョウバカマ
多年草。北海道〜九州の山地の谷沿いや林野の湿ったところに生える。根生葉は多数ロゼット状につき、倒披針形で長さ5〜20cm、しばしば葉先に小苗ができる。花茎は高さ10〜30cm、鱗片葉が数個つく。茎頂に短縮した総状に数個の花を横向きにつける。花は雌性期から雄性期に移る。花披片は淡紅色〜濃紅紫色、まれに白色で、長さ1〜1.5cm、基部はややふくらみ、花後も緑色になって残る。雄しべは6個、花糸は花被片と同長かやや長い。葯は紅紫色。花茎は果期に伸長して高さ50〜60cmに達する。さく果は3つに深くくびれる。内側中央の縫合線から2裂する。種子は線形で両端に糸状の付属体がつく。花期は4〜5月。

レンプクソウ
湿り気のある林内などに群生し、茎の高さは8~17センチ。茎頂の花柄に、直径4~6ミリの黄緑色の
花を5個かたまってつける。花は頂部に1個(4裂)それを取り巻くように横向きに4個(5裂)つける。
根出葉は2回3出複葉、小葉は羽状に中裂する。茎葉は小さく、一対が対生する。
和名の連福は、福寿草につながるという意味。この花の根が福寿草にからんでつながっているのを
見た人が名付けたという。別名をゴリンバナといい、花が5個集まってつくことによる。
花期:4~5月 分布:北海道、本州(近畿地方以北)

ミヤマハコベ
多年草。北海道西南部〜九州の山地谷沿いの湿地生える。茎は地をはい、上部は斜上し20〜40cm。2列の毛がある(南々社「広島の山野草」では1列の毛となっている。)。葉は黄緑色で対生し、広卵形で長さ1〜3.5cm。基部はやや心形。表面は無毛。裏面脈上に微毛がある。上部葉腋から有毛の柄をだし、直径1〜1.5cmの白花を開く。花弁5個は深く切れ込み、10弁に見える。花期は5〜7月。

ヒトリシズカ
多年草。北海道〜九州の山野の林内や草地に生える。高さ10〜30cm。茎は直立し、はじめ赤紫色を帯びるものが多い。茎の下部の節には膜質の鱗片状の葉がつく。上部には2対の葉が十字形に対生するが、節間がごく短いので、4個の葉が輪生しているように見える。葉は光沢のある濃緑色で、長さ6〜10cmの楕円形〜卵状楕円形。先は短く急にとがり、縁には鋭い鋸歯がある。葉がのびきる前に葉の中心から白い花穂を1個(まれに2個)のばす。花には花弁も萼もなく、雌しべ1個と子房の横腹に雄しべ3個がつく。雄しべの花糸は白色でよく目立つ。外側の2個の雄しべは基部の外側に黄色の葯があり、中央の雄しべには葯がない。果実は核果で長さ2.5〜3mmのゆがんだ倒卵形。花期は4〜5月。

イチヤクソウ新芽
常緑多年草。北海道〜九州の林内に生える。葉は根ぎわに集まってつき、長い柄があり、円形または広楕円形で長さ3〜6cm、幅2〜4cm、細かい鋸歯がある。葉の間から20cmほどの花茎を立て、上部に2〜10個の白花をつける。花冠は直径約1.3cmで、深く5裂する。雄しべは10個、雌しべは湾曲する。果実は直径6〜7mmの扁球形のさく果。花期は6〜7月。

マルバコンロンソウ
山地の木陰の湿ったところに生える越年草(秋に発芽し越冬して翌年に花が咲く植物)。渓流沿いに多いヒロハコンロンソウと違い、林の中に生えている。葉の形が他種に比べて真円に近いのが名の由来である。アブラナ科のなかで、これほど丸い形のものは他にない。株全体に白くやわらかいうぶ毛が密集して生えているところが特徴で、同じコンロンソウの仲間と見分けときの目印になる。葉は羽状複葉(うじょうふくよう:葉柄に複数の小さな葉をつける葉の形状) で、小さな葉が5~7枚ひと組で短い柄(え)についている。ふちには丸みのある鋸歯(きょし:葉のふちにあるノコギリの歯のようなギザギザ)がある。花は白く、4枚の花びらが十字のように見える。直径は約6ミリで、茎の先にぱらぱらとつく。ちなみにコンロンとは、白い花を中国の崑崙山(こんろんさん)の雪にたとえたことによる。

ヒナノウスツボ蕾
多年草。関東地方以西〜九州。高さ0.4〜1mになる。葉は対生し、やや翼のある長さ1〜3cmの柄があり、卵状楕円形で長さ6〜11cm。茎の先の円錐花序にまばらに花をつける。花柄には腺毛が生える。花冠は暗紫色、長さ7〜9mm、雌しべが先熟。上唇は2裂し大きく、下唇は3裂し、下側の1片がそり返る。雄しべは4個、仮雄しべが1個ある。萼は深く5裂する。花期は7〜9月。

メギ蕾
和名は昔、茎や根を煎じて目薬にしたことに、別名は刺が多くて鳥が止まれないことに由来する。
幹はよく分枝し、縦溝と稜があり、葉が変形した長い刺がある。葉は長枝では互生し、短枝では束生し、長さ1~5㎝の倒卵形~楕円形、全縁。葉裏は白色を帯びる。花は散形に近い総状に2~4個が集まってつく。花は直径約6㎜の黄色の6弁花。花弁の基部に大きな黄色の蜜腺が2個ずつつく。雄しべ6個、葯の先に耳のように2個の付属体がある。雌しべは円筒形、柱頭は緑色、円盤形。萼片は3個ずつが2輪になり6個つく。内側の3個は花弁よりやや大きく同形で、外側の萼片は小さく、縁が紅色になる。さらにその外側に萼片とよく似た苞が2個つく。果実は卵形の液果、種子が2個入り、赤く熟す。種子は褐色、長さ約6㎜の片面が平らな卵形。

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